1. 広告を見つけた経路と表示主体を記録する

美容医療の情報は、検索広告、医療機関のウェブサイト、SNSの短い動画、インフルエンサー投稿、比較サイトなど複数の画面を経由します。最初の画面だけで判断せず、アカウント名、投稿日時、広告表示、リンク先URL、医療機関の正式名称、問い合わせ先を確認します。申込先と施術を行う医療機関、料金を受け取る契約主体が同じかも書き留めます。

医療広告は媒体名だけで決まるものではありません。厚生労働省の事例解説書第6版は、ウェブサイトに加えてSNS・動画の事例を整理し、バナー、リスティング、限定公開の表示などにも注意を示しています。短い投稿から別ページへ誘導される場合は、投稿とリンク先を一体として読み、重要情報が離れた場所に隠れていないか確認します。

  • 最初に見た媒体、アカウント、投稿・閲覧日時
  • 広告・PR等の表示と、投稿者と医療機関の関係
  • リンク先URL、正式な医療機関名、所在地、連絡先
  • 申込み、契約、診察、施術を担う主体

2. 虚偽・誇大・比較優良表現と体験談を切り分ける

『絶対安全』『必ず成功』のように医学上あり得ない保証、患者満足度調査の結果そのもの、根拠を明確にしない成功率、他院より優れているとする比較、著名人との関係性の強調は、厚生労働省の事例解説書に不適切な例として示されています。満足度調査は、調査を実施した旨や結果を入手できる方法等を示せる場合でも、結果そのものを医療広告へ掲載することはできません。

医療機関の管理下で患者の主観や伝聞に基づく治療内容・効果の体験談を広告に掲載することは認められていません。口コミサイトや個人投稿のすべてが同じ規制対象になると一律にはいえませんが、転載、謝礼、編集、投稿依頼など医療機関の関与がないかを見ます。体験談は自分にも同じ結果が生じる証拠にはなりません。

3. ビフォーアフター写真は説明と一体で確認する

術前術後の写真を広告に載せることが、どのような場合も一律に禁止されているわけではありません。一方、写真だけで治療効果を強調し、治療等の内容、通常必要とされる回数・期間、費用、主なリスク・副作用を十分に示さない表示は問題になります。厚生労働省の第6版では、詳細説明を画像に近接させ、分かりやすく一体的に示す考え方が事例で説明されています。

写真を見るときは、同一人物か、撮影時期、照明、角度、表情、化粧、画像加工、併用した施術の有無を確認します。適切な説明があっても、掲載例は個人の一例であり、自分の結果を保証しません。多数の写真を並べても、各例に必要情報が対応せず、まとめた説明だけでは個々の内容を判断できない場合があります。

  • 具体的な治療内容と、通常必要な回数・期間
  • 標準的な費用の範囲と追加になり得る費用
  • 主なリスク・副作用と個人差
  • 撮影条件、加工、併用施術、経過時点

4. 自由診療の内容・費用・リスクが明示されているか見る

患者が自ら求めて閲覧する医療機関のウェブサイト等では、一定の要件を満たすことで広告可能事項の限定が解除されます。厚生労働省の事例解説書は、問い合わせ先の明示に加えて、自由診療で通常必要とされる治療内容・費用、主なリスク・副作用などを示す必要があると説明しています。『詳しくはカウンセリングで』だけで重要事項が分からないページは慎重に確認します。

未承認の医薬品等や承認された使用目的と異なる使い方については、未承認等であること、入手経路、国内の承認品の有無、諸外国の安全性情報、医薬品副作用被害救済制度の対象にはならないことなど、追加情報が必要です。医療機器など制度が異なる製品は区分ごとの説明も確認し、製品名だけ、海外で使われているという説明だけで安全性や有効性を判断しないでください。

5. SNS・動画・アフィリエイト投稿も情報源をたどる

SNSでは、通常投稿、短い動画、ライブ配信、ストーリーズ、ダイレクトメッセージなど表示方法が変わります。第6版はSNSと動画について、一体性・一覧性を持った情報提供や、体験談・術前術後画像、費用強調等の事例を示しています。画面が消える形式でも、契約判断に影響した表示は日時とともに保存します。

紹介サイトやアフィリエイト投稿で、医療機関が広告料を支払い、内容に関与して誘引する場合は、媒体が第三者名義でも医療広告に該当し得ます。ただし、個々の投稿の法的評価は関与の実態で異なります。ランキング順位や報酬の有無だけで品質を推測せず、最終的には医療機関の正式情報、医師の診察、書面で確認します。

  • 投稿者が受けた報酬、無償提供、招待等の表示
  • 医療機関が投稿内容を指定・確認しているか
  • 短い投稿からリンク先まで重要情報が対応するか
  • 比較順位の基準、対象、更新日、広告枠の区別

6. 費用の強調、限定割引、モニター勧誘を検証する

『月々数千円』『今だけ半額』『無料カウンセリング』などの表示では、施術の税込総額、割引条件、支払手数料、対象範囲を確認します。第6版は、費用を過度に強調するウェブサイト・動画の事例も扱っています。月額は分割払いの一回額にすぎない場合があり、支払総額や回数を示さなければ負担を比較できません。

モニター価格では、画像・動画の撮影、掲載媒体・期間、匿名化、追加来院、契約途中で掲載に同意しなくなった場合の価格を確認します。国民生活センターは、不安をあおったり割引のあるモニター契約を勧めたりして、即日契約・施術を急かす相談事例を公表しています。期限表示を医学的必要性と混同せず、書面を持ち帰ります。

7. 広告を入口に留め、診察と公的情報で確認する

広告チェックの目的は、自分で違法性を断定することではなく、重要情報の不足や判断を急がせる表示に気づくことです。候補の正式名称は医療情報ネットで照合し、施術の選択肢、期待できる範囲、主なリスク、費用は担当医へ質問します。広告に書かれていても、自分に適するかは診察を経ずに判断できません。

違反が疑われる医療広告は、厚生労働省の医療広告ネットパトロールの情報受付窓口や医療機関を所管する自治体が案内されています。契約や勧誘のトラブルは消費者ホットライン188へ相談できます。画面、URL、閲覧日時、申込経路、契約書を保存し、相談内容に応じた窓口へ伝えます。健康上の問題は広告相談とは分け、医療機関へ連絡してください。

  • 広告の主体・経路・日時とリンク先を保存したか
  • 写真と治療内容・費用・リスクを一体で読んだか
  • 診察前に結果や安全性を決めつけていないか
  • 広告、契約、健康問題で相談先を分けたか