1. 内見前に希望条件と確認道具を一枚にまとめる

内見前に、入居人数、在宅時間、家具・家電、通勤経路、車や自転車、ペットなど、自分の生活に関係する条件を必須・希望・妥協可能の三つに分けます。物件ごとに同じ順で確認できる表を作ると、印象だけで比較しにくくなるのを防げます。募集図面、見積り、掲載画面は更新や掲載終了に備えて保存します。

持ち物は、スマートフォン、充電器、メジャー、筆記具、家具寸法のメモなどで十分です。撮影やコンセントへの機器接続、水を流す確認は、先に担当者の許可を得ます。案内された部屋が広告と同じ住戸か、部屋番号、階、向き、入居可能時期も最初に照合してください。

  • 募集住戸の住所、部屋番号、階、向き
  • 手持ち家具・家電と搬入物の寸法
  • 撮影、採寸、設備操作の可否
  • 当日確認できない場所と次の確認方法

2. 玄関から家具配置まで、生活動線に沿って測る

玄関、廊下、扉、室内、収納の順に歩き、冷蔵庫、洗濯機、ベッド、机を置く場所を測ります。間取り図の畳数や縮尺だけで判断せず、柱や梁、扉の開き、コンセント、給排水口を含む実際の有効寸法を記録します。カーテンは窓枠だけでなく、レールの幅や床までの高さも測ります。

家具が置けても、玄関、階段、エレベーター、曲がり角を通れなければ搬入できません。共用部を含む最も狭い幅と高さ、養生や搬入時間のルールを確認します。採寸値は測り方による誤差があるため、大型家具の購入や工事は、必要に応じて再確認してから進めましょう。

3. 設備か残置物か、現在の状態と修理対応を分ける

エアコン、照明、コンロ、給湯器、温水洗浄便座、インターホンなどは、設置されていることだけでなく、賃貸借の付帯設備か、前の入居者が残した残置物かを確認します。残置物は故障時の修理・交換条件が設備と異なることがあります。型番、台数、設置場所を設備表へ反映できるか質問します。

壁・床・天井の傷、結露跡、カビ、におい、水回り、建具、換気の状態を見て、気になる場所は全体写真と近接写真を残します。内見時の状態が入居時まで同じとは限らないため、修繕・清掃予定と完了確認の方法も聞きます。入居後は改めて状態確認表を提出し、内見写真だけで原状回復の負担が決まるとは考えないでください。

  • 付帯設備と残置物の区分
  • 故障時の貸主・管理会社の連絡先
  • 入居前に修繕・清掃する箇所と期限
  • 入居時確認表の提出方法と期限

4. 音・光・におい・電波は一回の内見で断定しない

窓を閉めた状態と開けた状態で、道路、鉄道、店舗、学校、共用廊下などからの音を確認します。日当たりや室温、におい、人通りは時間や天候で変わります。短い内見で「静か」「明るい」と保証されたと考えず、気になる条件があれば曜日や時間を変えた再訪、周辺からの確認を相談します。

携帯電話は普段使う端末で室内の複数箇所を確認し、仕事で必要なら通話やオンライン会議の代替手段も考えます。ただし、内見時の表示や速度が入居後の品質を保証するわけではありません。窓の方角、隣接建物、外からの視線、カーテンや照明が必要になる時間も記録します。

5. 共用部と管理ルールを入居者の動線で見る

エントランス、郵便受け、宅配設備、廊下、階段、エレベーター、ごみ置場、駐輪・駐車場を実際に通ります。清掃状況や掲示物は一時点の情報なので、管理品質を断定する材料にはせず、利用時間、鍵、予約、費用、台数制限、空き区画を管理会社へ確認します。

避難経路、防火扉、非常階段の位置を確認し、私物などで通りにくくなっていないかを見ます。オートロックがあっても防犯を保証するものではありません。来訪者対応、鍵の本数、紛失時の連絡、ごみ出し、喫煙、楽器、ペット、在宅勤務など、自分に関係する使用細則を契約前に受け取れるか聞きましょう。

  • 玄関から住戸までの夜間の照明と死角
  • ごみ・駐輪・駐車・宅配設備の利用条件
  • 避難経路と非常時の管理連絡先
  • 掲示物にある工事、騒音、利用ルール

6. ガス・電気・水道・通信の契約方法を確認する

ガスの種類、電気容量、水道の検針、給湯方式を確認し、入居者が選ぶ契約と建物指定の契約を分けます。LPガス料金は基本料金・従量料金・設備料金の三つに分けて通知されます。2025年4月2日以後に締結する販売契約では、賃貸住宅の設備費は事前の合意がなければ入居者負担とならないのが原則です。設備料金欄に金額があれば、対象設備と合意根拠を契約前に確認します。

インターネットは「対応」「導入済み」「無料」などの表示ごとに意味が異なります。住戸内まで利用できる方式、回線・プロバイダーの契約相手、利用料、機器、工事、開通までの期間、貸主承諾の要否を確認します。希望する事業者やプランが使えると口頭で聞いた場合も、住戸単位の提供可否を事業者と管理会社の双方へ確認してください。

7. 周辺と災害情報を確認し、未回答事項を契約資料へつなぐ

最寄り駅やバス停まで実際に歩き、坂、歩道、踏切、街灯、交通量、買物、医療、避難場所などを確認します。国土地理院のハザードマップポータルでは複数の災害リスク情報を閲覧できますが、整備状況や更新時期が異なるため、市区町村の最新資料と避難情報も合わせて確認します。表示がないことを安全の保証とは捉えません。

宅地建物取引業者が媒介・代理する取引では、水防法に基づく水害ハザードマップ上の物件所在地などが重要事項説明の対象です。内見で聞いた内容だけで契約条件が確定したとは考えず、未回答事項を番号付きで送り、重要事項説明書、設備表、見積書、契約書のどこへ反映されたかを署名前に照合してください。

  • 帰宅時間帯の経路、交通、照明
  • 市区町村のハザードマップと避難場所
  • 内見で確認できなかった設備・工事・費用
  • 口頭回答が契約書類へ反映された箇所